地域コミュニティの醸成
パッシブタウンマネジメントプログラム_phase1
パッシブタウンは、富山県黒部市を拠点とする民間企業が、環境や自然をありのままに受け入れ活用する「パッシブデザイン」をキーワードに敷地面積36,100m2を有する自社の社宅跡地において進める住宅地開発事業である。敷地は全6街区で構成され、2017年夏までに第1〜3街区と敷地中央部のオープンスペース「センターコモン」が整備され街の骨格が完成した。本計画では、完成後のマネジメントプログラムとして、ランドスケープ設計を担当した我々とともに、これまで全街区における植栽の施工とその後の維持管理を担当している地元の造園業者とが協働してイベント運営組織を立ち上げ、パッシブタウンを受け皿とした地域コミュニティの醸成を目的に、計画のデザインキーワードを体験できる環境イベントを織り交ぜた毎月1回の定期イベント「KAYA DO! フリー(かやどうふりー)を実施した。イベントはタウン内をフィールドにして環境学習を題材にしたネイチャーワークショップ、黒部地域にゆかりのある食と文化・風土を題材にしたフード&風土ワークショップ、そして近隣から出店者を募ったマルシェ、以上3つを柱にしたプログラムの構成としている。また、前述の造園業者が事務局、前職より継続して設計業務に従事している弊社が企画監修を担当し、各プログラムの講師・調整役として新たに6名の地域メンバーに参画いただいて運営体制を構築している。実施初期の頃は100〜200名程度の来場者であったが、次月のイベント内容やタウン内の植物の様子をA4裏表1枚にまとめたローカル新聞(「KAYA DO! フリー新聞」)の毎月発行やSNS等による活動報告をこまめに行うことで、徐々に認知されるようになり、毎月の来場者数は回を重ねるごとに増えていった。緑豊かなタウン内のオープンスペースが居住者はもとより近隣の方々にも広く親しまれる空間に成長していく様に立ち会えたことは貴重な経験となった。
なお、弊社が運営メンバーを退いた2020年以降も事務局の地元造園業者が主体的に係わり、イベント開催は継続している。
| 竣工 | 2018年04月〜2019年03月 (業務期間) |
|---|---|
| 所在地 | 富山県黒部市 |
| 事業主 | YKK株式会社 |
| 敷地面積 | 36,100m2 |
| 種別 | まちづくり |